髄鞘は伝導性が低いために、髄鞘化されていることによって神経繊維の内外の
抵抗は5000倍に、
静電容量は50分の1となる。この絶縁性の高い髄鞘が存在することの主たる機能は、髄鞘化された神経線維(有髄繊維)に沿った神経パルスの伝導速度が速くなることである。繊維は完全に髄鞘に覆われているわけではなく、数十 µm から数 mm おきに存在する間隙を残して髄鞘化されている。この間隙は
ランヴィエの絞輪と呼ばれている。髄鞘化されていない繊維では神経パルスは連続的に伝わるが、繊維がランヴィエの絞輪を残して髄鞘化され絶縁されることによって、パルスはこれらの間隙の間を跳躍的に伝導する。ランヴィエの絞輪にはパルスの伝導にかかわる
イオンチャネルが特に多く存在している。髄鞘が傷害される
脱髄疾患では神経の伝導速度が低下するため、多様な症状が起こることとなる。