ケラチン自体は
上皮細胞の
中間径フィラメントを構成する
タンパク質であるため、動物の
外胚葉、
内胚葉を問わず上皮細胞に普遍的に見られる。
脊椎動物の
四足類、つまり
両生類、
爬虫類、
鳥類、
哺乳類では
表皮細胞が内部にこれを蓄積して死滅し、
角質化という現象を引き起こすことで、強靭な集合体を形成する。これらの動物では
皮膚の
表皮の角質化が特に著しくなって形成された強固な器官を持つことが多い。たとえば
鳥類や
カメなどのくちばし、爬虫類や魚類などの表皮由来の
鱗、哺乳類の
角の中でも
ウシ科にみられるような
洞角の角鞘の部分や、
サイの角の全体は角質からなる。そもそもケラチンとは「角の物質」を意味し、角質はその訳語である。ただし、ケラチンは上述のように角質化しない上皮組織にも含まれて細胞骨格として機能しており、こうした角質化していない組織におけるケラチンを
日本語で角質と呼ぶことはまずない。