植物から得られる繊維は、植物組織のうち、より利用に適した部分だけを縒り出して
糸とし、これを織って
布として利用したりする場合もあれば、乾燥させた植物そのものを縒り合せて使用する場合もある。ただ後者は「繊維」とは別のものであるため、本項では主に前者に付いて説明する。多くの場合は繊維が揃っていて長いこともあり、ある程度の引っ張り強度を発揮するため、
動物繊維を得るための
家畜の利用が進まなかった地域では、主要な
衣服の材料となった。
広く使われている植物繊維には、
綿や
麻・
ジュートなどがある。
布に用いる繊維としての特徴は、丈夫、熱や洗濯に強い、しわになりやすい、縮みやすいなどがある。衣類の材料としては、
水との親和性が高く、吸湿性に優れるため高温多湿の地域では布の材料として好んで使われる植物繊維だが、逆に動物繊維のような撥水効果(水を防ぐこと)がないため、寒冷な地域での風雨に晒される防寒着には不適である。ただ、綿などは実から得られた繊維の塊を布の間に
断熱材に挿むことで、防寒着として、また
布団(
寝具)などにも利用される。