ギリシャ人の間では、地球が球形をしていることはすでに知られていた。地点によって
北極星の高さが異なることなどからである。エラトステネスは、シエネ(現在の
アスワン)では夏至の日に陽光が井戸の底まで届くこと、つまり南中高度が 90°となる(
北回帰線上に位置する)ことを伝え聞き、地球の大きさを計算できることに気付いた。
アレキサンドリアでは夏至の日の南中高度は 82.8°であり、この差がシエネとアレキサンドリアの緯度の差に基づくものとして地球の全周の大きさを求めたのである。
なお精度を細かく見れば、その数値が現代の数値に比べればおおざっぱであることは否めない。とはいえエラトステネス自身も、測定の精度が十分でないことはわかっていた。たとえば
測量方法は、徒歩による大雑把なものであったからである。ただここでは、現在の精度と比較して当時の精度がどのくらい正確であるかが大事なのではなく、概数ながらも十分に地球の大きさを測定したということが重要である。